第18話 「闇の中……。」
20××年。地球は突如現れた悪の組織「ハゲイラー」の手によって 侵略されてしまった。 |
人々は、ハゲイラーの出す油ギッシュたっぷりの「ピッカリ光線」によって 次々とハゲていってしまった。 |
そんなハゲていった人々の苦しみを見ていた正義感たっぷりで、 めっちゃ“剛毛”の1人の勇敢な青年「剛毛 健(ごうもう たけし)」と、 |
表舞台では“科学博士”という本当の姿を隠し 「競馬予想家」として生きているジジィこと「毛家(もうけ)博士」が 手を取り合い地球を救うべく |
| 立ち上がったのである。 |
そして、彼らを軸として新たな戦士が加わり悪の組織・ハゲイラーを 倒すべく手を取り合うのであった。この物語は、 そんな「ハゲ」と「剛毛」が地球をかけて争う物語なのだ。 |
| 剛毛戦隊 タイモウジャー |
| 第18話 「闇の中……。」 |
| 《剛毛 健の目の前に現れた眉毛 太。》 |
健は何故、自分の目の前に太が現れたのか、聞く耳を持たなかった。 そして、それを知ろうともしなかった……。 |
健 「ジジィ、いい加減にしろよ! 何回言われても信用しねぇ~よ! アイツに何を吹き込まれたのか知らねぇ~けど、 |
アイツは味方なんかじゃねぇ~って! アイツから聞いた事は全部ウソに決まってるだろ!」 |
毛家博士 「何故じゃ! 何故、信用せんのじゃ! 現にお前さんは、アヤツに2度も助けられとるじゃないか。」 |
健 「そっ、そりゃ……、助けられたけど……。でっ、でもだ! カオリちゃんが意識を失って、もぉ2週間も目を覚まさないんだぞ! |
アイツが出した変な光でカオリちゃんは……。 そんなヤツをどうやって信用しろっていうんだ!」 |
| 博士と健は、カオリちゃんが入院している病院の庭先で口論していた。 |
博士 「よいか、健……。 確かにワシは、お前さんにそのタイモウブレスを渡して、 この地球を守る為に戦って欲しいと頼んだ……。 |
じゃが、今、この地球は、ワシの想像を遥かに超えた出来事が、 起きようとしておるのじゃ。」 |
| 健 「なっ、何だよ……、想像出来ない事態って……?」 |
博士 「どこから来たのか分からない悪の組織・ハゲイラーが、 ワシらの知らぬ間に、何やら“巨大なハゲの力”を 手に入れたらしいのじゃ……。」 |
| 健 「“巨大なハゲの力”?」 |
博士 「そうじゃ……。確かな情報ではないが、 この間、戦ったハゲイラー怪人も言っておったじゃろ、 “あのお方の復活”という言葉を。 |
太も以前、お前さんを助けた際に、 2人組のヤツらが言っておった “あのお方の復活”という言葉を聞いておるらしい。 これは明らかに何かが動いている証拠じゃ。」 |
健 「確かにアイツらは、そうやって言ってたけど……。 でも、だからってゾウモウジャーであるアイツと仲良く手を取り合って ハゲイラーと戦う事なんて出来ねーよ!」 |
博士 「何故、分からんのじゃ! 共に戦う仲間が見つかったというのに……。」 |
健 「うるせぇ~! あんなハゲ軍団、オレ1人で倒してやるよ! カオリちゃんを……、カオリちゃんを苦しめるヤツらなんて 誰も信用しねぇ~んだよ!」 |
| 健は、そう言うと、ダッシュで病院内に駆け込んで行った。 |
博士 「あっ、コラ! 待たんか!まだ話は終わっておらん! …………くそ~、行ってしまったか。 何故、健は、あぁもへそ曲がりなんじゃ。 |
確かに健の気持ちも分からなくはないが……。 じゃが、今は一刻も早く“タイモウジャー”と“ゾウモウジャー”が 力を合わせて1つにならなくてはいけないのに……。」 |
| 悩む博士を後目に、健はカオリちゃんが眠る病室に辿り着いた。 |
健 「カオリちゃん……。どぉして目を覚まさないんだよ……。 やっぱり、カオリちゃんにオレが“タイモウジャー”だって事を 伝えるべきだったかな……? |
そうすれば、カオリちゃんもこんな目に 会わなくて済んだかもしれないのに……。本当にゴメン……。」 |
| 未だ眠り続けるカオリちゃんを見つめながら健は、自分を悔やんだ。 |
健 「クソっ!ハゲイラーめ……。絶対に許さねぇ~! 何が何でも見つけ出して、ぶっ潰してやる!」 |
| 健は、悔やんだ気持ちをグッとこらえ病院を後にした。 |
だが、カオリちゃんが意識を失った原因が、 ハゲイラーのせいではない事に気付かされるのには、 もうちょっと後になってからだった。 |
| 一方、闇から復活した魔王ハゲイラーは、苦しんでいた。 |
| 魔神ハゲイラー 「ぐぉぉぉぉ……。疼く……。疼く……。」 |
| ゲーハー大佐 「ハゲイラー様、どうなされましたか!?」 |
魔神ハゲイラー 「1000年前にヤられた傷が疼くのだ……。 何故だ…、この時代に“あの一族”はいないはずではないのか……?」 |
| ハゲイラーは、疼く傷を抑えながら鋭い眼光でゲーハー大佐を睨んだ。 |
ゲーハー大佐 「大丈夫ですとも! ハゲイラー様が生きていた時代とは違い、 この時代に“あの一族”は存在しません! |
あの一族は、1000年前にハゲイラー様を封印した後に、 力尽きて絶滅したはずです。 |
現在、我々ハゲイラーに逆らう者など、 この世には、いませんぞ! あのタイモウジャーなどとほざく若造どもを抜かして……。」 |
魔神ハゲイラー 「では、この疼きは何なのだ……? ぐぉぉぉぉ……。」 |
| 苦しむ魔神ハゲイラーを横目に、ゲーハー大佐は思った。 |
ゲーハー大佐 【チッ。やはり1000年前のポンコツだったか……。 負っていたキズを完治させても、まだ考えが甘かったとは……。 |
まぁいい。今は、この地球を征服するのに、 ヤツの力がどうしても必要だ。 邪悪なエネルギーを吸い取るだけ吸い取って、 使えなくなった時には始末すれば良い……ククッ。】 |
| ゲーハー大佐は、またしても何かを企む悪巧みの顔を見せた。 |
ゲーハー大佐 「ハゲイラー様。その疼き苦しむ悪のパワーを、 何卒、我々の怪人に注いぎこみ、パワーアップをさせて下さいませ。」 |
| 魔神ハゲイラーは、苦しむ顔を上げ、ゲーハー大佐の要望に応えた。 |
魔神ハゲイラー 「ぐぉぉぉぉ…。よかろう……。 この“疼き”と“苦しみ”がなくなるのであれば、 我がパワーを貴様等の怪人に注ぎ込んでやる。 ぐぉぉぉぉ……、ハァ~~~!!」 |
| 邪悪なエネルギーがハゲイラー怪人に注がれた。 |
| ハゲイラー怪人 「モアモアモア~~!力がみなぎるモア~!」 |
ゲーハー大佐 「ハゲイラー怪人・マツヤニーよ! 貴様に注がれた新たなハゲのエネルギーを使い、 地球人共を苦しめてこい!逆らうヤツは皆、ハゲ殺しだ!」 |
| ハゲイラー怪人・マツヤニー 「了解モア~!」 |
新たに邪悪なパワーを注ぎ込まれたハゲイラー怪人は、 力をみなぎらせて街へ潜り込んでいった。 |
| パイパーン大串がスッと現れ、小声でゲーハー大佐を呼び止めた。 |
| パイパーン大串 「ゲーハー大佐様、ちょっと宜しいでしょうか?」 |
| ゲーハー大佐 「どうした?」 |
パイパーン大串 「先日、捕らえた人間が 何やらゲーハー大佐と話がしたいと申しております。 いかがなさいましょう?」 |
ゲーハー大佐 「ふん、人間の分際で生意気な……。 良いだろう、少しだけ話をしてやる……。 |
魔神ハゲイラー様! ごゆっくりとハゲイラー怪人の暴れっ振りを御覧下さいませ!」 |
そういうとゲーハー大佐は、 パイパーン大串と共に闇の中へ消えていった……。 |
2人が向かった先は、 魔神ハゲイラーも知らないもう1つの闇の中だった。 |
その闇の中には、ポツンと1つだけ牢屋があり、 その中に1人の人間がいた。 |
ゲーハー大佐 「フン、何の用だ、 人間の分際で私と話がしたいらしいではないか…… なぁ、“育毛教授”よ。」 |
牢屋の中に閉じ込められている“育毛教授”と呼ばれた人間こそ、 太が助けだそうとしている人物であった。 |
育毛教授 「貴様ら……、 私の忠告を無視して魔神ハゲイラーを復活させよったな……?」 |
パイパーン大串 「ふんっ、黙れ! 1000年も前のポンコツに何をそこまで恐れている? 我々の力を見くびるなよ!」 |
育毛教授 「何を言ってるんだ……見くびっているのは 貴様らではないか! 1000年前の事を知らないからそうやって言ってられるのだ……。 |
| 第一、貴様等に魔神ハゲイラーを操るだけの力があるのか!?」 |
| パイパーン大串 「なっ、何を~~!」 |
ゲーハー大佐 「落ち着け、パイパーン。 オイ、教授……、あまり我々の力をナメない方がいいぞ。 なぜ貴様をさらったのか、その頭で良~~く考えるんだな。 |
1000年前の事など、とうの昔に調べあげてあるわ! それに、ここには貴様以外の“人間”もさらってあるのだからな。」 |
| 育毛教授 「にっ、人間……?一体、誰だ……?」 |
ゲーハー大佐 「貴様には、想像のつかない人物だ。 まぁ、近々、そいつに会わせてやる。ハハハハハ~~!」 |
そういうとパイパーン大串とゲーハー大佐は、 また闇の中に消えていった。 |
| 育毛教授 「一体、誰なんだ!待て、待てぇ~~!」 |
| 育毛教授の叫びも闇が全てを消し去ってしまった。 |
育毛教授 「くそっ!……魔神ハゲイラーが復活してしまったら、 この世はもう終わりだ……。 |
アイツらにあの魔神ハゲイラーの 巨大なパワーを操るだけの力なんてないのだから……。 |
いや、まだ望みを捨ててはいかん。ゾウモウチェーンを 渡したあの子に全てを賭けようではないか。 そして、健くんの奇跡にも……。」 |
| 全てのカギを握りそうな育毛教授。 |
| 一体、太が助けだそうとしている育毛教授とは何者なのか。 |
そして、魔神ハゲイラーによってパワーアップしたハゲイラー怪人が またしても暴れだそうとしている。 |
| 健と太は、手を組んで戦えるのだろうか? |
| 第19話につづく |
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