第19話 「毛根の新たな証」
20××年。地球は突如現れた悪の組織「ハゲイラー」の 手によって侵略されてしまった。 |
人々は、ハゲイラーの出す油ギッシュたっぷりの 「ピッカリ光線」によって次々とハゲていってしまった。 |
そんなハゲていった人々の苦しみを見ていた正義感たっぷりで、 めっちゃ“剛毛”の1人の勇敢な青年「剛毛 健(ごうもう たけし)」と、 |
表舞台では“科学博士”という本当の姿を隠し 「競馬予想家」として生きているジジィこと「毛家(もうけ)博士」が 手を取り合い地球を救うべく |
| 立ち上がったのである。 |
そして、彼らを軸として新たな戦士が加わり悪の組織・ハゲイラーを 倒すべく手を取り合うのであった。 |
| この物語は、そんな「ハゲ」と「剛毛」が地球をかけて争う物語なのだ。 |
| 剛毛戦隊 タイモウジャー |
| 第19話 「毛根の新たな証」 |
| 病院を後にした剛毛 健は、鋭い目つきで行き交う人々を見ていた。 |
健 「くそっ! 何でもない人達までもがハゲイラーに見えてしまう! アイツら……、どこにいやがるんだ。」 |
カオリちゃんが謎の光によって意識を失ってから、 健は全ての事にイライラが募り、ノイローゼ気味になっていた。 |
| そんな健の目に、ある光景が映った。 |
「街中の皆さ~~ん、今日は“世界喫煙デー”ですよ! みんなでタバコを吸って、イライラを解消しましょう!」 |
いかにも体に悪そうなキャッチフレーズを掲げ、 街中でタバコを配り歩くキャンギャルがいた。 |
| そのキャンギャルが健の目の前に来て、タバコを差し出してきた。 |
キャンギャル 「はい、無料ですのでどぉぞ。 みんなでタバコを吸って、イライラを無くしましょ!」 |
| 全くタバコを吸わない健であったが……、 |
| 健 「かっ、かわいい……(照)。しかも、ボインやね~~(ニヤッ)」 |
と、可愛いくてボインな女の子に弱い健は、 すぐその気になってしまった。 |
健 「オレ、タバコ吸えないけど……、最近イライラが激しいし、 気持ちが落ち着くなら少し吸ってみてもいいよな……? |
それに“男”なら、タバコを吸ってた方が、 カッコ良く見えるだろうし、 今後そういう渋い役の仕事が増えるかも……」 |
などと、相変わらず意志の弱い健は ワケの分からない言い訳を言ってタバコを吸おうとした。 だが、ライターが無いことに気付いた。 |
健 「あっ、火が無ぇ~や。 これじゃ、吸えないな……。 誰かに貸してもらうか。 あの~、すみません。 火を貸して頂けますか?」 |
| 健は、背中合わせにいた1人の学ラン姿の男に声を掛けた。 |
| 「いや、実は自分も火を持ってなくて、困ってたタイ。」 |
| と聞き覚えのある、語尾に“タイ”と付く言葉が聞こえた。 |
| 健 「あっ!」 |
| 太 「あっ!」 |
| 2人は同時に驚いた。 |
| 健は、太だった事に驚き、太は健だった事に驚いた。 |
| 太 「なんや、健だったタイ?偶然タイ(笑)」 |
健 「………………、テッ、テメーは、チョロチョロ、チョロチョロ、 いつも俺の目の前に現れやがって……、 お前に出会ってからイライラばっかりだ!」 |
太の姿が目に入るなり健が急にブチ切れた。 その光景を見たキャンギャルが 健たちの方へ戻ってきて場を落ち着かせた。 |
キャンギャル 「まぁまぁ、お二人とも。何があったか知りませんが、 ここはタバコを吸って、落ち着きましょうよ。 そうすれば、心も体もリラックスしますよ。」 |
健は、キャンギャルのネェちゃんの“ボインな谷間”と “甘いキャットボイス”に簡単にヤられ落ち着きを取り戻した。 |
健 「あっ、あぁ……、そうだな。 それにしてもついつい見とれてしまう立派なボインだなぁ(ニヤニヤ) …………じゃなくて、ネェちゃん、火ィ持ってない?」 |
ボインばかりを直視していた健が聞くと、 キャンギャルは不思議な形をしたライターを取り出した。 |
| キャンギャル 「ありますよ。はいっ、どうぞ(ニヤッ)」 |
キャンギャルがスッとライターを取り出し、 火を点けようとした瞬間、太がキャンギャルの手を掴んだ。 |
太 「おっと、ネェ~ちゃん、危ないっタイ。 そんな角度でライターに火を点けたら、健の髪の毛を燃やすっタイ。 |
それに、そのライター、不思議な形をしてるっタイね? どこで売ってるタイ?」 |
| 太がキャンギャルにそう聞くと、キャンギャルは戸惑った。 |
| キャンギャル 「あっ、あっ……、えぇ~~っと……。」 |
健 「おい、モロコシ頭! テメェ~~は、なんでイチイチ口出しをすんだよ! これ以上、俺をイライラさせんな!」 |
っと、健がまたしても太の行動が気に食わずブチ切れた瞬間 「シュボッ」と言うライターの火が点く音が聞こえた。 |
| 健が振り返ると、健のTシャツの背中部分が燃えだしていた。 |
健 「うぎゃ~~! アチチチ!燃えてる~! ゴルァ!ネェ~ちゃん、何しとんねん!」 |
| キャンギャルは、ニヤニヤと健の焦る姿を見て笑っていた。 |
キャンギャル 「あら、ごめんなさ~~いモヤ~(笑) 手元が狂ったモヤ~~(笑)」 |
| 甘いキャットボイスが奇妙な声に変わった瞬間、太が気がついた。 |
| 太 「貴様~、一体、何者っタイ!もしかして、ハゲイラーっタイな!」 |
| キャンギャルの姿が壊れ、本当の姿を現した。 |
ハゲイラー怪人・マツヤニー 「モヤモヤモヤ~! あともう少しで全身の毛が燃え、ツルピカになっていたのにモヤ~。 おしかったモヤ~。」 |
| 背中を少々、焼かれた健が怒鳴った。 |
健 「あちちち……。バカヤロー! 全身が燃えたら“ツルピカ”って言わね~~んだよ! 全身、真っ黒になって“丸焦げ”って言うんだよ! 言葉を間違えてるぞ! |
クソ~~!どいつもこいつも、俺をイライラさせやがって! こうなったらこのイライラを止める為に大暴れしてやっからな! |
| 覚悟しろ! チェンジ! Go-More-On!!」 |
| 健が変身すると、太も変身した。 |
| 太 「オレも変身するっタイ! チェンジ! Zo-More-On!!」 |
お互いがそれぞれに変身した頃、 ハゲイラーの秘密基地でその光景を見ていた 魔神・ハゲイラーがまたしても苦しみだした。 |
魔神・ハゲイラー 「グギギギギ……、 疼く……疼く……1000年前のキズが疼く……。」 |
キズを抑えながら魔神・ハゲイラーは、 タイモウジャーとゾウモウジャーを見つめた。 |
魔神・ハゲイラー 「コイツ等が“タイモウジャー”に “ゾウモウジャー”……。見れば見るほど、 このキズを付け我が身を封印したあの憎き“一族”に似ている。 |
もしやキズが疼く原因は、コイツ等なのか……。 邪魔な存在……生かしておく訳にはいかんな………。」 |
魔神ハゲイラーの呟いた声は誰にも聞かれる事もなく、 闇に消えていった。 |
タイモウジャーとゾウモウジャーに変身した健と太だったが、 相変わらず健は太にキレていた。 |
タイモウジャー 「なんでテメェーまで変身してんだよ! こんなヤツ、俺1人で楽勝に倒せるんだよ! お前の力なんて借りなくても余裕だずぇ~!」 |
ゾウモウジャー 「よく聞くっタイ!これからオレらの 目の前に現れるハゲイラー怪人をあまりナメない方がいいっタイ。 |
| ここはこの前みたいに、一緒に力を合わせて戦った方が利口っタイ!」 |
タイモウジャー 「うるせぇー! 俺はお前を“仲間”だと認めたワケじゃないぞ! カオリちゃんを苦しめた分際で、 何が一緒に力を合わせて戦おうだ!ふざけんな!」 |
ゾウモウジャー 「だから、あの光はオレには関係ないっタイ! 何回も言ってるっタイ!」 |
タイモウジャーとゾウモウジャーが言い争いをしている間に、 ハゲイラー怪人・マツヤニーは、自身がくわえているタバコに 火を点け深く煙を吸い込んだ。 |
マツヤニー 「モヤモヤモヤモヤ~(笑) そうやっていつまでも仲間割れをしているがいいモヤ~(笑) そんな貴様らにステキなプレゼントをくれてやるモヤ~(笑)」 |
マツヤニーは、タイモウジャーとゾウモウジャーに向け、 深く吸い込んだ煙をフゥ~~~っと吹きかけた。 |
| 煙は、タイモウジャーとゾウモウジャーをあっという間に包んだ。 |
| タイモウジャー 「だから、お前が……んっ?なんだこの煙は?」 |
ゾウモウジャー 「しっ、しまったタイ! 言い争いに夢中になってて、ハゲイラー怪人の事を忘れてたタイ!」 |
マツヤニー 「モヤモヤモヤモヤ~(笑) 今頃気付いても、もぉ遅いモヤ~! 貴様らはその包まれた煙から出る特殊な液体によって、 |
体中がベチョベチョになり、皮膚が詰まり 息が出来なくなって苦しんで死んでいくんだモヤ~!」 |
タイモウジャー 「なんだって! くそー! テメェーと揉めてたからこんなピンチになっちゃったじゃね~か! つくづくムカつく奴だずぇ!」 |
ゾウモウジャー 「まだ言うっタイか!?俺のせいじゃないっタイ! ……いや、今はそんな事で揉めてるヒマはないっタイ。 |
| ここは一先ずこのピンチを抜け出そうっタイ!」 |
タイモウジャー 「うるせー!分かってるずぇ、 そんな事!でも、一体どうしたら…。」 |
マツヤニー 「モヤモヤ~(笑) ムダムダ。 1度その煙に巻かれてしまったら死ぬまで出て来れないモヤ~(笑) 諦めてそのまま死ぬモヤ~。」 |
タイモウジャー 「誰が諦めるか~! オレにはまだやらなきゃいけない事がたくさんあるんだよ! |
カオリちゃんを……、カオリちゃんを苦しめる環境から救うまでは、 この役を辞められねぇ~~んだよ!」 |
ゾウモウジャー 「そうっタイ! オレもあのオッサンを助けるまでは、 戦い続けるんっタイ!」 |
2人の強い想いが重なった時、 タイモウジャーの腰にぶら下がる「男汁」と ゾウモウジャーの「モウコーン」が光だした。 |
| タイモウジャー 「なっ、なんだ!? どうしたんだ一体?」 |
ゾウモウジャー 「これは、何か意味をしているのかもしれないっタイ。 健、その汁をこのモウコーンにぶっかけるっタイ!」 |
タイモウジャー 「いいのか? そのヘンテコな銃がぶっ壊れても知らねーぞ。」 |
ゾウモウジャー 「根拠はないけど、大丈夫っタイ! 大体のヒーローものは、こういう時に新しい展開が用意してあるっタイ! |
| もし、ぶっ壊れても作者に頼めば、どうにかなるっタイ!」 |
| 明らかに作者頼みの展開を期待するゾウモウジャーとタイモウジャー。 |
作者であるテッペーリも困ってしまったが、次の台本へ繋げる為にも、 ここは新しい展開にした方が面白そうなので、 ありがちなパターンを用意した。 |
タイモウジャーがゾウモウジャーのモウコーンに男汁をぶっかけると、 モウコーンは更に光り輝きだした。 |
マツヤニー 「貴様ら~~! 作者を味方に付けるとは汚いモヤ~~! これじゃ、オレが倒されるのが見え見えモヤ~!」 |
タイモウジャー 「うるせぇ~~! 昔っから“正義は絶対に勝つ”って決まってるだよ! それに新しい展開になるんだから、ちっとは黙ってろ!」 |
ゾウモウジャーの持つモウコーンは、 タイモウジャーの持つ男汁をぶっかけられた事によって 形がバズーカに変化した。 |
| ゾウモウジャー 「これは、一体どういう事っタイ?」 |
タイモウジャー 「もしかして、 その銃に“男汁”をかけたことによってボッ……。」 |
ゾウモウジャー 「だぁ~~! その先は言ったらダメっタイ! 放送禁止っタイ!」 |
| ゾウモウジャーはタイモウジャーの言葉を止めた。 |
ゾウモウジャー 「でも、これで益々ハッキリしたっタイ! オレとタイモウジャーは手を組まなきゃいけない存在っタイ!」 |
タイモウジャー 「いや、作者が何を考えて、 こんな展開にしたのか分からねぇ~けど、 オレはまだお前を味方だなんて……。」 |
ゾウモウジャー 「ハイ、ハイ。もぉ分かったタイ。 とにかく、このバズーカを一緒に持つっタイ!」 |
タイモウジャー 「えぇ~~~!?イヤだよ~~! それじゃ、完全に“仲間として認めた”って感じに……。」 |
| ゾウモウジャー 「つべこべ言わずに持つっタイ!」 |
| タイモウジャー 「……はぁ~~い。」 |
| タイモウジャーは、新しくバズーカに化けたモウコーンを渋々持った。 |
| ゾウモウジャー 「覚悟するっタイ、ハゲイラー!」 |
ゾウモウジャーのやる気満々を打ち消すかのように、 作者から天の声が入った。 |
作者 「あの~~、盛り上がってる所スミマセン。 今回の19話なんですが、随分と長くなってしまったんで…… 続きは次回で良いですか?(笑)」 |
| タイモウジャー 「えぇ~~~!!!!」 |
| ゾウモウジャー 「えぇ~~~!!!!」 |
| 驚きを隠せないタイモウジャーにゾウモウジャー。 |
| いや、撮影スタッフまでもが驚きを隠せなかった。 |
| そりゃ、そうである。 |
| 前代未聞と言ってもおかしくない“カット”という展開なのであるから。 |
だが、作者の発言は絶対なだけに、 話の続きは次回に持ち越しになった。 |
ゾウモウジャー 「新しい展開で、 こんなに高ぶったオレのモチベーション…… 次回まで保ててられるっタイか?」 |
| 20話につづく。 |
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