第22話 「聴こえる?聴こえない?不信なシャッター音」
20××年。地球は突如現れた悪の組織「ハゲイラー」の手によって 侵略されてしまった。 |
人々は、ハゲイラーの出す油ギッシュたっぷりの「ピッカリ光線」によって 次々とハゲていってしまった。 |
そんなハゲていった人々の苦しみを見ていた正義感たっぷりで、 めっちゃ“剛毛”の1人の勇敢な青年「剛毛 健(ごうもう たけし)」と、 |
表舞台では“科学博士”という本当の姿を隠し「競馬予想家」として 生きているジジィこと「毛家(もうけ)博士」が手を取り合い地球を救うべく |
| 立ち上がったのである。 |
そして、彼らを軸として新たな戦士が加わり悪の組織・ハゲイラーを 倒すべく手を取り合うのであった。 |
| この物語は、そんな「ハゲ」と「剛毛」が地球をかけて争う物語なのだ。 |
| 剛毛戦隊 タイモウジャー |
| 第22話 「聴こえる?聴こえない?不信なシャッター音」 |
| 路地の曲がり角でバッタリ会ってしまった健・太・カオリちゃんの3人。 |
| ようやく目覚めたカオリちゃんと太は、見つめ合っていた。 |
| 太 「キミ……、やっと目が覚めたんだね?」 |
| カオリちゃん 「あっ、あの時、私を助けてくれた方ですよね?」 |
このいかにも、“これから恋が始まっちゃいますよ”的なシチュエーションに 健が割って入った。 |
健 「ちょっと、ちょっと、ちょ~~~っと待ちやがれぇ~~!!! ナニ、見つめ合ってんのさ!? |
カオリちゃん、気をつけて! コイツは変な光を出して、 カオリちゃんを苦しめるんだから! |
おい、テメェ~! カオリちゃんはやっと目が覚めたんだ! あの変な光を出して、またカオリちゃんを気絶させやがったら 容赦しねぇ~~ぞ!」 |
太 「だから、あれは何回も言ってるっタイ……。 オレの意志で出したワケじゃないっタイ……。」 |
| 健 「いや、信用出来ねー!」 |
太 「オイ、オイ、勘弁してくれっタイ。この前の戦いで、 一緒に合体技を……」 |
| と太が言い出した瞬間、健は慌てて太の口を塞いで小声で忠告した。 |
健 「テメェ~! カオリちゃんがいる前で、それを言うな! カオリちゃんは、オレが“タイモウジャー”だって事を知らねーんだよ! |
| ……もし、そのことを知って危険な目にあったりしたら……。」 |
太 「おっ、おう……。すまなかっタイ。……でもだ! あの光は、オレの意志とは関係ないっタイ! それだけは理解してほしいっタイ。」 |
健 「……………しょうがない。信用出来ないけど、 信じてやるよ。」 |
カオリちゃん 「なんだか、2人は仲が良いのね(笑) しかも、私を助けてくれた方がタケちゃんの知り合いだったなんて。」 |
健 「えっ?……あっ、あぁ~~(苦笑)仲は良くないけど………… そうなんだよ、ハハハ……。最近、仲間になったんだ。」 |
| カオリちゃん 「そうなの。あっ、名前を聞いてなかったわ。」 |
| 太 「オレは、太っタイ。“眉毛 太”っタイ。よろしくっタイ!」 |
| カオリちゃん 「太さんね、こちらこそ、よろしく!私は、カオリ……。」 |
カオリちゃんが自分の名前を言おうと太と握手をした瞬間、 カオリちゃんに又しても頭痛が走った。 |
| ズキ~~~~~~ン |
| カオリちゃん 「うっ、痛い!」 |
健 「大丈夫、カオリちゃん!? テメェ~、また何かしやがったんだろ!? 本気で許さねぇ~ぞ!」 |
| 太 「いやいや、オレは、何もしてないっタイ……。」 |
カオリちゃん 「やめて、タケちゃん。大丈夫よ。 ちょっと痛くなっただけだから。まだ本調子じゃないから 頭痛をするのはしょうがないわ……。 |
| ごめんなさい、太さん。驚かせちゃったわね。」 |
太 「いや、こっちこそ、すまないっタイ……。 ところで、お前達、どこかに行くのっタイか?」 |
| 健 「ん?あぁ~、これからジジイの所にちょっと。」 |
| 太 「ナニぃ~~、やめとけっタイ! あそこは……。」 |
健 「なんだテメェ~、あそこに行ったのか?(笑) 臭かっただろう?(笑)」 |
太 「臭かったってもんじゃないっタイ!あそこは地獄っタイ! あの臭い、どうにかならないっタイか……。」 |
健 「本当にどうにかしてほしいよな……。 あれじゃ用があっても、あの家には入れないしな……。」 |
健と太は、変な所で意気投合してしまった。 だが、唯一その臭いを知らないカオリちゃんの頭には「?」が浮かんでいた。 |
| カオリちゃん 「そんなにヒドい臭いなの?」 |
健 「そりゃ、ヒドいってもんじゃないさ! あそこに住んでる事自体、驚きだよ(笑) とにかく、 近くまで来たことだし、ジジイを呼び出すか?」 |
| 健がタイモウブレスで、毛家博士を呼び出そうとした時、 |
| カシャッ……カシャッ…… |
| というカメラの音が聞こえた。 |
| 不審に思った太は、健に確かめた。 |
| 太 「おい………、いまカメラの音が聞こえなかったタイか?」 |
| 健 「ん~~、聞こえたような、聞こえなかったような……。」 |
| 辺りを見渡しても、不審な者はなく、太も自分の空耳だったのかと思っていた。 |
| カオリちゃん 「太さん、どうかしたの?」 |
| 太 「いや……何でもないっタイ。気のせいだったみたいっタイ……。」 |
健が再度、タイモウブレスでジジイを呼び出そうとした瞬間、 今度は毛家博士が健を呼ぶ声がした。 |
| 毛家博士 「なんじゃ、健じゃないか!」 |
| 健 「あっ、ジジイ。」 |
毛家博士 「どうしたんじゃ、こんな所で? おっ、お嬢ちゃんも目が覚めたか!? 良かったの~~。 ……ってか、太! なんで逃げるんじゃ!?」 |
| 太 「いや、いや、いや、いや、あんな部屋、クサくて入れないっタイ!」 |
毛家博士 「何なんじゃ! 太にしろ、健にしろ、 秘密基地でもあるあの家に難癖付けよって! 何が臭いじゃ! ふざけるのもいい加減にしろ!」 |
健 「待て、待て、待て~~~! ふざけてるのは、ジジイだろ! あんな部屋、人間の住む場所じゃね~~よ!」 |
毛家博士 「なっ、なにぉ~~!じゃあ、何か! あそこに住んでるワシは、人間じゃないとでも言うのか!?」 |
| 健たちが、毛家博士の部屋についてもめてる時、シャッター音がまた聞こえた。 |
| カシャ、カシャ! |
| その音に太がまた気が付いた。 |
太 「んっ?…………おい、健……。 今、また不信なシャッター音が聞こえなかったタイか?」 |
健 「あん? っんなの聞こえねぇーよ! そんな事よりも、今はこのジジイの部屋についての方が大事だろう! ジジイ、テメェー、いい加減に掃除しやがれ!」 |
毛家博士 「うるさい! お前らの鼻がおかしいんじゃ! ワシは掃除なんかせんぞ!」 |
| 2人がもめていても太は、先程のシャッター音が気になってしょうがなかった。 |
| だが次の瞬間、遠くの方から悲鳴が聞こえた。 |
| 「きゃ~~~~~~~!助けて~~!」 |
どうでもいい事で争いあっていた健・太・毛家博士の3人は、 その悲鳴にすぐに反応した。 |
| 毛家博士 「何事じゃ!?」 |
| 太 「もしかして、ハゲ……あっ!何でもないっタイ。」 |
| カオリちゃん 「ナニナニ?どうしたの?ハゲ? 何の事なのハゲって?」 |
健 「なっ、何でもないんだよカオリちゃん、ハハハ……。(苦笑) ジジイ、カオリちゃんを頼むぜぇ!」 |
| 毛家博士 「わかった! くれぐれも油断をするんじゃないぞ!」 |
| 健 「わかってるって! カオリちゃん、ゴメン! ちょっと待ってて!」 |
| カオリちゃん 「えっ!? なっ、ナニナニ!? どこに行くの!?」 |
| 太 「すぐに帰ってくるっタイ! 心配ないっタイ!」 |
| そう言うと、健と太は悲鳴の聞こえた方へと走っていった。 |
| カシャ、カシャ! |
| 4人は気付かなかったが、その間も不信なシャッター音は、していた。 |
健と太が向かった先では、ドンヨリ雲が青い空を覆い隠し、 その下でいつもの如くハゲイラー怪人が暴れていた。 |
健 「出やがったな、ハゲイラー怪人! 今日もちゃっちゃと倒してやるから覚悟しろ!」 |
ハゲイラー怪人・バリ官軍 「ババババ(笑) 毎度、毎度、簡単にやられる我が軍ではないでぇ~~あります!」 |
| パイパーン大串 「そうだ、タイモウジャー!我々を甘く見るな!」 |
| 健 「あっ!! お前はあの時の!!」 |
パイパーン大串 「フン(笑) 久しぶりだな。 今日こそは、覚悟をしろよ!」 |
太 「オイオイオイ! オレがいることも 忘れてもらっちゃ~~困るっタイ!」 |
パイパーン大串 「貴様もいたか。それなら好都合!(笑) 2人まとめてあの世に葬ってやる! 行け、バリ官軍!」 |
| バリ官軍 「ババババ~~!」 |
| 太 「健、変身っタイ!」 |
| 健 「お前に言われなくても変身するよ!いくぜ!チェンジ…」 |
| 健 「Go-More-On!」 |
| 太 「Zo-More-On!」 |
健は、タイモウブレスから電流が流れ、 太は、ゾウモウチェーンからの光に包まれながら変身した。 |
| カシャ、カシャ! |
| 2人が変身した時も、不信なシャッター音がした。 |
| タイモウジャー 「この世を守るた……」 |
ゾウモウジャー 「おい、タイモウジャー。 また不信なシャッター音が聞こえなかったタイか?」 |
タイモウジャー 「テメー! 人が変身して、 決めセリフを言おうとした時に邪魔すんじゃねぇ~~よ! 本っっっ当にムカつく奴だずぇ~~! |
| さっきから言ってんだろ! そんな音、聞こえねぇーって!」 |
ゾウモウジャー 「いや、気のせいじゃないっタイ……。 確かに今、聴こえたっタイ! もしかして、他にも敵がいるっタイか!?」 |
タイモウジャー 「だから、気のせいだって言ってんだろ! ……ゴホン、ではやり直し。この世を守るた……」 |
タイモウジャーが決めセリフを言い直そうとした瞬間、 バリ官軍が攻撃を仕掛けてきた。 |
| バリ官軍 「バリバリ光線!」 |
| ドカ~~~ン! |
タイモウジャー 「うわ~~~~! テメェー! 卑怯だぞ! オレが決めセリフを言うまで待てねーのか!?」 |
バリ官軍 「ババババ~!(笑) いつでも戦闘は、 先手必勝でぇ~~あります!」 |
タイモウジャー 「何が“先手必勝でぇ~~あります!”だ! 特撮には、“お決まりのセリフ”ってのがあるだよ!」 |
パイパーン大串 「クククッ(笑) 相変わらず、 ダメダメ坊やの甘ちゃんだな(笑) そんな決めセリフに誰が付き合うと思う。 さぁ、バリ官軍、一気にたたみかけてしまえ!」 |
| バリ官軍 「ババババ~!」 |
タイモウジャー 「コノヤロー! 正義のヒーローをナメんじゃねぇ~~ずぉ~~!」 |
| カシャ、カシャ! |
| 何者かによって撮られ続けるタイモウジャーにゾウモウジャー。 |
| 一体、何の為に撮られ続けているのであろうか? |
果たして、その正体はゾウモウジャーが思うように、 ハゲイラーの怪人なのであろうか? |
| 第23話につづく。 |
| 固定リンク





コメント